SONY DSC

 前回のブログ投稿から3週間が経過しました。1月に当社ウェブサイトをリニューアルし、それに合わせこのCarter’s BOLGを立ち上げました。そして最初に手掛けた記事が11回に渡る連載物(自分でできたシリーズ)になってしまい…少々燃え尽き症候群でした。

 ということで、3週間の沈黙を経て、今回お届けする記事は「町工場とコラボする!匠の技を持ったモノづくり職人を見つけ出す方法」というテーマをお届けします。ウェブサイトリニューアル後、これまで以上にお問い合わせをいただく機会が増え、合わせて新たなお客様とお打ち合わせする機会が増えました。その中で、良く耳にしたお話が「職人さんと上手くコミュニケーションできない」や「そもそも、どのようにして町工場を探せば良いかわからない」等、モノづくりの技術論も去ることながら、基本的な連携の部分でお困りのお客様がいることを知りました。そこで、今回の記事では、町工場の職人をどのように探し出し、連携すれば良いかをご紹介します。ぜひ、これらのコツを活用していただき、町工場と円滑な連携のもと、素晴らしい製品が世の中に溢れることを期待しています。

コツ①:町工場の探し方「ネットでは探し難い…キーマンを見つけ出し、芋づる式を狙う」

 早速ですが、実際にモノづくりを依頼する職人さんをどのように見つけ出せば良いのかを考えます。時代の変化と共に営業スタイルも変化してきておりますが、実はその変化にまだまだ対応していないのが、町工場の現状です。新しい取引先を探す際に今、最も有効な方法は、インターネットかと思います。しかしながら、自社のホームページを持っている町工場はまだまだ少なく、更には持っていたとしても活用されていない、作りっぱなしのページだったりするケースも散見されます。

 そうすると、インターネットではなく、別の方法で探さないとならないのか…と言うことになりますが、ここで一つのコツがあります。「キーマン」となる人または会社を探し出せば良いのです。それはインターネットで探し出すことが十分に可能です。どう言う意味かと説明しますと、町工場でも積極的にホームページを活用している企業も少なからず存在します。手前味噌で恐縮ですが、当社もその企業の一つかも知れません。更に町工場という業態は横の連携が強いことが特徴です。少人数で経営している町工場では、得意な加工分野に特化していることが多く、例えば当社の場合は、フライスでの切削加工やワイヤ放電加工、プレス加工が得意です。一方、汎用の旋盤を持ってはいますが、シャフトの加工等は専門の挽き物屋さんに外注したり、アルマイトやメッキ等の表面処理は、専門業者さんに依頼をします。
 このように町工場の横の連携が強い特徴から、ネットリテラシーの高い町工場を見つけ出し、そのキーマンを核として、他の職人さんを紹介してもらう、またはその町工場を介して仕事を依頼していくことが有効な方法かと思います。

コツ②:ターゲットは「二代目」がいる町工場

 単にキーマンを探せと言われても困ると思いますので、ターゲットとなる特徴を紹介します。特にお勧めなのは二代目のいる町工場です。これらの企業は比較的ネットリテラシーが高い傾向にあります。現在の町工場は世の中の状況と同様に急速な高齢化が進んでおり、いわゆる団塊の世代と言われる現在60~70歳ぐらいの職人さんたちもまだまだ現役の町工場も多く存在します。このような職人さん達は匠の技と言われるぐらい素晴らしい技術を保有していますが、インターネット等を積極的に取り入れている方は少なく、探し出すことが難しいのでが、その息子さんが後を継いでいる企業では、自社ウェブサイトを積極的に運営しているケースが見られます。これは、世代の違いと言ったら簡単ですが、高度成長期、バブル時代のように仕事はいくらでもあった時代が終息し、バブル崩壊後の失われた10年を経験した世代にとっては、どのようにして仕事を獲得するかが大きな経営課題でありました。その中でインターネットに活路を見出し、ネットリテラシーを高めていったというのは当然の帰結であると思います。

 少々話がマクロ的になってきてしまいましたが、町工場を探し出す最適なアクセス方法を整理すると以下のようになります。


①インターネットで町工場を検索し、1社でも良いので、何とかして見つけ出す!
(特に狙い目は、二代目のいる町工場)
②見つけた町工場を訪問し、関係性を構築する。
③良好な関係が築くことができたら、他の町工場や職人さんを紹介してもらう。
④更に次の町工場や職人さんとの関係性を構築する。
…あとは紹介→紹介を繰り返しながら、それぞれの分野に精通した職人さん達をラインアップしていく。


このようなるかと思います。
ぜひ、何処にモノづくりをお願いすれば良いか迷っている企業担当者の方、まずは町工場のキーマンとなる方を見つけ出すことに取り掛かることを始めてみてはいかがでしょうか?