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 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 当社は本日2014年9月18日をもちまして、会社設立からちょうど1年を迎えることができました。この難しい起業時の1年目を何とか乗り越えられたのは、いつも当社を信頼してお仕事をご依頼いただけるお客様の皆様、当社のリソースが不足している部分をサポートいただける協力会社の皆様、更には家族、友人とカーターテクノロジーズ株式会社に関わりのあるすべての方々のお陰と思っております。本当に1年間、ご支援をありがとうございました。

 起業時「本当に自分たちで会社を作り、仕事を進めることができるのだろうか」と大きな不安の中にいました。「会社はどう?」「立ち上げは順調?」と聞かれれば「順調です、問題ありません!」と常に答えていましたが、私の気持ちは不安でいっぱいでした。しかしながら、不安で立ち止まることはせず、新しいことにチャレンジするワクワクした気持ちを感じながら、この1年間は走り続けてきました。

 創業当初から担当させていただいた開発品は、当社での試作機製作、病院での臨床研究等を経て、製品化に向けて順調に進んでおります。2014年1月に立ち上げたウェブサイトは、新しいお客様からのお問い合わせをいただく場面も増えてきました。更には、医療現場のニーズから開発テーマの選定を行い、新たな製品開発として、協力会社様と一緒にプロジェクトをスタートしました。
 このような内容だけ見れば、事業が順調に進んだと思われるかも知れませんが、もちろんすべてが順調だった訳ではありません。試作機製作に関して納期遅れを招きお客様の開発スケジュールに影響を与えてしまったこと、予定していた融資が受けられず資金繰りに奔走したこと等、順調に進んだこと以上に大変な場面も多々ありました。

 しかしながら、どんな局面においても真摯に向き合い、一生懸命取り組むことで問題を乗り越えてきました。もちろん、乗り越えるためには私たちだけの力では難しく、多くの方々の支援があったからこそだと思っております。時には友人に愚痴もこぼしました。不安で眠れない時もありました。ただ、それ以上に私たちが手掛けた医療機器(現在はまだ試作品が多いですが)に対して医師や医療機器メーカーの方々からいただける「いいね」というお褒めの言葉や「ありがとう」という感謝の言葉が、嬉しく大きなモチベーションでありました。

 2年目に向けてと言いましても現在の事業計画を変える予定はありません。大きな設備投資も人材採用も2年目は予定しておりません。現在あるリソースの中で、これまで通りやっていく予定です。私たちの技術である金属加工はIT等に比べれば、最新の技術とは言えません。いわゆる「ローテク」という位置付けかも知れません。しかしながら、私たちのローテクを用いて作り出す医療機器は、新たな術式を生み出したり、低侵襲性の手術が行えたり、高齢者の医療課題を解決するサポートができたりと、医療現場にイノベーションを起こせると思っております。
 先日、以前一緒に仕事をしていた先輩方と食事をする場面がありました。「どうだ?仕事は順調なのか?」「起業はそんなに甘くないだろう?」と私のことを心配してくださいました。心配無用とまで強くは言いませんでしたが、

「私は1mmたりとも錆び付いていません!」

 私は大丈夫という意味で目一杯、強がりました…。
 ただ、本当に錆び付いているヒマはないのです。
 1日でも早く新しい医療機器を現場に届けるために一生懸命仕事をするだけです。

 2年目以降も私と兄の2人体制で頑張っていきますので、どうぞ今後もカーターテクノロジーズ株式会社を
 よろしくお願いたします。

2014年9月18日
カーターテクノロジーズ株式会社
代表取締役 関根 敦